「課長バカ一代」-野中英次(講談社)
あの「クロマティ学園」の野中英次が昔から(今はなき)ミスターマガジンに連載していたギャグ漫画。このころはくだらなくて面白いなとは思っていたが、まさかここまでブレイクする存在とまでは読めなかった。正直ミスターマガジン時代には世間的には地味な存在であった野中英次がメジャー紙である少年マガジンに来ただけであそこまでブレイクするということは、逆に言うとブレイクする才能のある人でもそのふさわしい場を与えられなければ地味な存在のまま人目に付かずに終わってしまうおそれもあるということでもある。厳しいものなんですね。

個人的にはクロマティ学園よりこっちの方が好きです。もちろんクロマティ学園も、週刊連載かつギャグ漫画というジャンルであそこまでクオリティを保ち続けていることは奇跡に近い。とはいえ少々キャラ頼りになってきている面は否めないと思います。課長〜の頃はキャラではなく「〜と考えてるんだが」的な作者が頭の中でぼんやり考えてしまったくだらないことを描く内容が多かった。そういう意味でこちらの「発想の切れ」という面に一票を入れたいと思います。
2002年08月13日06時11分



 ひとくちレビュー with COMIC 掲示板