「デビューマン」吉本蜂矢(少年画報社)
ちょっと前(平成10年頃)にヤングキングで連載されていました。女子校生文化華やかなりし頃。
基本的にギャグ漫画。高校に入って3人で共同暮らしを始めた男3人の、女を求める日々…という話。
原始人のトビ、顔がいいアサヒ、軽いがバカの千代彦の3人組。この3人の特徴は合コンの時のトビの独白、
オレ何したらいい?
アサヒ、顔
千代彦、ベシャリ
とりあえずオレは食っとく!?
というセリフに集約されているでしょう。(下図参照)
いやあこの年代の頭の中が女の裸の頃ばかり、という時代が懐かしい。高校生的な発想、言葉遣い、服装などが実にリアルで「大人が若者ぶっている」感がないところが秀逸。作者が実際どんな人間かは知りませんが、実際の高校生の知り合いなんかもいるんではないか?と思えるリアルタイム感がある。
またこの作者にはギャグの間合い、セリフ回しにセンスを感じます。
コンパに呼び出されて駆けつけたら3人の女のうち一人が人妻でオトリ、あとの2人がブスだったときの、
トビの怒りは天まで届いた(注:なぜか馬の絵)
なのに少しカラオケをした
てところが大好きです。
正直言ってこの漫画のことを知っている人は少ないと思うんですが、俺はこの漫画がなぜここまでマイナーなのかがよく分からない!ギャグの切れ、絵のうまさなど、もっと人気が出ていてもおかしくないのに。
ちなみに1巻が出た後連載はいきなり中断され、その後復帰したにもかかわらず数週連載した後にうやむやのうちに連載終了となりました。何があったのだろう??マイナーな漫画でもここまで優れた作品があるということで、是非買って読んでください。1巻だけ出ています。2巻以降は出るのか?
吉本蜂矢特設ページにも来てください
2001年04月08日04時11分
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