「浦安鉄筋家族」浜岡賢次(秋田書店)
「浦安」はアニメ化もされたので結構知ってる人も多いかも。ギャグマンガです。
なんかマニアによくありがちな言い方になっちまいますが、「初期のマイナー頃から俺は知ってたもーん!」という感じです。だってこの人の前作「4年1組起立!」の頃から読んでるもーん。
まあ、ギャグマンガをあれこれ解説してもしょうがないので、とにかく読んでくださいって感じです。基本的には動きを中心としたギャグが多いです。
ギャグ漫画家というのは寿命が短いとよく言われます。また、天才ギャグ漫画家は狂ってしまったり面白くなくなったりしたりもします。が、この人はかなり長い。しかもレベルはまったく衰えていない。
この人は才能だけで書く天才肌ではないところがいいのかもしれません。どちらかというと普通のお笑いが好きで、それをマンガで表現しているというニュアンスを感じます。また、この人の特徴として単行本の巻末に1話ごとに必ずセルフレビューを入れているというのがあります。あくまで自分の作品を客観的に評論できるこの冷静さが長持ちできる秘訣なのかもしれません。
ちなみにこのセルフレビューを読んで、作者の評価と自分の評価がどのくらい一致(または乖離)しているのかをチェックするのもマンガを読み終わった後の楽しみです。
個人的なお気に入りキャラは「ベム」と「大鉄」。最近で一番笑ったのは、ベムの夢枕に漫画の神様(手塚治虫)が出現するくだり。26巻に収録されているので是非読んでください。
2000年11月07日22時20分
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